ヘッドホン難聴とは
ヘッドホン難聴を知っていますか?
酷使で耳が靴底のように磨り減ってしまうことをいいます。
あるA子さんは、毎日イヤホンを耳に車内で英語の勉強にはげんでいました。音量はほぼ最大。夜自宅でスイッチを入れ、その音の大きさに驚いたり、居酒屋で話が聞こえなかったりしたことがあったそうですが、あまり気にしなかったそうです。
特に懸念されるのがiPodなどの携帯音楽プレーヤーやラジオの影響です。
大音量で何時間も聴き続けると、ヘッドホン難聴といわれる聴力の著しい低下を招きかねません。
ラジオをイヤホンで聴きながら駅のホームを歩いていた学生が電車に気が付かず接触、死亡する事故もおきています。
怖いのは、耳が遠いとはっきり感じたときには手遅れかもしれないということです。
視力の変化には敏感なのに聴力の場合、知らず知らずのうちに変化して行っているのです。

難聴の対策
では年をとって、いよいよ音楽や会話がよくきこえなくなってきたらどうすればいいのでしょう。
「いざとなれば補聴器があるという考え方は大きな勘違い」
難聴には大きく分けて二つのタイプがあります。一つは伝音性難聴といい、鼓膜や耳骨という内耳までの部分が老化などでうまく働かなくなったもの。
この場合は音を拾うのを補助する補聴器がある程度役に立ちます。
もう一つは感音性難聴。カタツムリのように渦巻きになった内耳のなかには有毛細胞があります。これが振動して聴神経に電気信号を伝えて音がきこえるのですが、その細胞自体が傷んでしまうことで聞こえなくなります。
木の枝は風に揺れてもまた元にもどります。
ですが突風や台風にさらされると、根元からポッキリと折れてしまいます。同じように大音量で恒常的に音を聞いていると有毛細胞が傷ついてしまいます。高い音に反応する細胞ほど入り口にあるので傷みやすく、高い音ほど聞こえにくくなるのです。
程度の差こそあれ、老化でおきるのは、この感音性難聴。空気の振動を電気信号に変えて聴覚神経に伝える有毛細胞が磨耗した結果、音の認識度が落ちます。この場合、補聴器を使っても劇的な変化は望めません。とはいえ、失った機能を嘆いてもはじまらない。
人間にはちゃんと「補う力」も備わっています。たとえば雑音で言葉や音の一部がかき消されても、消えた音を自然に想像して補い、意味さとったり、メロディーを感じます。
話し手の口の形からも推測できます。だから耳の遠い人に話かけるときは、怒鳴るより、ゆっくり、はっきりと低い声で話すほうがいいです。相手が意味をとりやすいように配慮してあげましょう。
ヘッドホン難聴が心配な方は、まず耳を休ませます。
音楽などを聴くときは静かな部屋で音を抑え、電車の中などでやむを得ず聞く場合は一時的に聞こえなくても音量をあげない。
テレビを大きな音にして惰性で見るのもやめます。強い光は目をつぶればいいですが、大きな音からはなかなか耳は守れませんよ。