低体温の基礎知識
平熱が36.2℃以下は低体温
人間にとって理想的な体温は36.6~37.0℃といわれています。
ここでいう平熱とは、午前10時くらいに、わきの下で測った体温をさします。
この平熱が36.2℃位の場合は1日のうちでも変動し、早朝3時~5時が最低で、夕方5時~6時が最高になります。
女性は排卵後はホルモンの影響で体温が上がるため、生理開始後から排卵までの約2週間(低温期)に計った体温が目安となります。
| 筋肉が少ない | おなかがひんやりしている |
| 体内の熱は、食べ物を分解したり筋肉を動かすことで発生します。体温の最低4割から多くて8割が、筋肉を動かすことで作られているのです。そのため筋肉が少ないと、それだけ体温を保ちにくくなり、低体温になりやすいのです。 | 洋服の上からでなく、直接手で下腹を触ってお腹の温かさを確かめてみます。手足がほてったり、顔がのぼせる人でも、お腹がヒンヤリしていたら要注意。体温のアンバランスで自分では気がつかないうちに低体温になっている可能性があります。冷たい手で触ると、冷えたお腹でも温かく感じてしまうので、室温くらいの温かさの手で触ります。 |
私達の体は、外気の温度にかかわらず一定の体温をキープすることで、正常な働きを保っています。ところが何らかの理由で体温が低くなると体の新陳代謝が鈍くなり、全体の機能が低下してしまうのです。
新陳代謝が低下して起こる病気に「甲状腺機能低下症」があります。甲状腺は、のどの部分にあって、新陳代謝をつかさどるホルモンを分泌するところです。
甲状腺機能が低下し、このホルモンが不足すると、基礎代謝低下して体温が下がります。
さらに、むくんだり便秘がちになり、動作が鈍く、脈や呼吸もゆっくりになります。低体温の人は、慢性的な甲状腺機能低下症の状態とみることができます。 ちなみに医学的な定義で「低体温」とは、35.0℃以下のことでかなり病的な状態ですが、一般的に平熱が36.2℃以下であれば、低体温が心配な状態と言えます。
なぜ最近、寒さとは関係なく、冷え性で悩んでいる女性が増えているのでしょうか?
人間には季節感のある食材によりカラダを温めたり、冷やしたりと長年の知恵があります。
服装や住環境ばかりでなく、食生活の変化も見逃せません。食生活の欧米化、どこに行ってもあるコンビニで買う季節感のない食環境に。
人間には季節感のある食材によりカラダを温めたり、冷やしたりと長年の知恵があります。自然の中で生きてきたわけです。
そういった環境を、住環境や食生活、洋服の変化により崩しているわけです。特に夏でもカラダが冷えている人が多くなっているのは、全体の環境からきていると考えられるでしょう。
そして、それとともに心身の不調を訴える人が多くなっていることも確かです。冷えがカラダに影響を与えているのでしょうか?



低体温が招くからだと心のトラブル
風邪をひきやすい
体温が低くなると、免疫力が低下して、風邪などの病気にかかりやすくなります。
体温が充分高く、免疫力が高まった状態では、風邪のウイルスなどの異物が体内に侵入しても、血液中の白血球がそれを攻撃したり排除して、体の病気から守っています。
ところが低体温だと、この免疫力の担い手である白血球の働きが低下し、抵抗力が弱まって、風邪やその他の病気に感染しやすくなるのです。
私たちの体内では、1日に2000~3000個のがん細胞が発生しているといわれますが、がんにならずにいられるのも、体にとっては異物であるがん細胞を、白血球がつねに攻撃してくれるおかげです。
低体温状態だとこの働きも衰えるため、がんになるリスクも高まります。
体力低下
低体温の人では、基礎代謝が低下するため、食べたもののエネルギーを、体を動かすためにうまく利用できなくなります。そのため疲れやすくなったり、体力も低下します。
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太りやすい
毎日の生活の中で私たちが消費しているエネルギー量のうち、何もしない安静時に、呼吸や血液循環などで消費される量は、全体の60~70%にも上ります。
一方、家事や仕事、運動など活動に必要なエネルギー量は、全体の20~30%にすぎず生きていくために使われる安静時のエネルギー量のほうが、ずっと多いことがわかります。
これを「基礎代謝」といいますが、体温が1℃上昇すると、基礎代謝は約12%アップ。
つまり体温が高ければ、それだけでじっとしているときのエネルギー消費量が高くなります。
逆に低体温の人は、それだけ消費量が低くなり、食べる量や運動量が同じでも太りやすくなるのです。
肌荒れ
低体温だと、新陳代謝が衰え、肌のターンオーバー機能も低下します。
そのため、肌荒れや乾燥など、肌のトラブルにもつながることになります。
また、体温が低いと皮下の毛細血管の血流も低下するため、くすみ、シワもまねきやすくなります。
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自律神経失調症
体温調節をつかさどる中枢は、脳の視床下部というところにあります。この視床下部には、自律神経のバランスをとる中枢もあるため、低体温の人は自律神経の調子もくずしやすくなります。 また、体温が低下すると発汗が減り、排泄機能が低下して尿の量も少なくなります。 発汗や排尿量といった自動的に働く機能の調節には、自律神経が関係しているため こうした機能が低下すると、自律神経の働きも乱れやすくなるのです。
便秘
体温が低下すると、体全体の臓器の働きが鈍くなります。腸の働きも低下し、排便などの排泄機能が衰えがちに。そのため便秘になります。
生理不順・不妊
体温調節の中枢がある脳の視床下部には、ホルモンの分泌をつかさどる中枢もあります。
そのため低体温の人は、ホルモンバランスにも悪影響が現れます。
生理不順や生理痛に悩まされたり、生理前に不快な症状があらわれる月経前症候群が強くなることもあります。またホルモンバランスの乱れによって、卵子をつくる卵巣機能にも影響が及び、不妊につながることもあります。
むくみ
低体温では、水分の排泄機能が低下します。
熱をできるだけ逃がさないように、汗が出にくくなり、排尿も抑えられてしまうのです。
そのため、体内に余分な水分がたまって、むくみが出やすくなります。
うつや落ち込み、集中力の低下
体温が低下し、全身の新陳代謝が衰えて、臓器の働きも低下してくると、心の活力が失われ、精神活動も不活発に。
気力や集中力が低下したり、気分が落ち込んでうつ状態になるなど、気持ちの面にも影響が出ることが多いのです。
うつ病では、とくに朝起きてから午前中にかけて、落ち込んだ気分がひどくなるのが、一般的ですが、これは、体温が早朝にもっとも低くなることにも関係しています。
肩こり、頭痛、腰痛
低体温で全身の血行が悪くなると、新鮮な酸素が行き渡らず、また老廃物がうまく排泄できなくなって、肩こり、頭痛、腰痛など、あちこちにこりや痛みが生じやすくなります。
また、低体温では自律神経の調子が乱れやすくなり、そのために全身にさまざまな不安愁訴が起こりやすくなります。
アトピーなどのアレルギー
低体温になると、水分の排泄機能が低下するため、体内の余分な水分がたまりやすくなります。
東洋医学では、古くから、アレルギー性鼻炎のくしゃみ・鼻水・ぜんそくなどのたんやせき、アトピー性皮膚炎の湿疹などの症状は、余分な水分が体内にたまっている「水毒症」によるものと考えられてきました。
鼻みずやたん、涙などによって、余分な水分を体外に排泄し、低下している体温を上昇させようとする反応だというのです。
アトピー性皮膚炎も、老廃物や水分を外に出そうとする反応と考えられます。
このように、アトピーなどのアレルギー症状も、低体温から起こっている可能性があります。
低体温さんと適正体温さんの体の違い
適正体温の人の特徴
低体温の人の特徴

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低体温が怖い理由
体温が低下すると、新陳代謝が低くなるとともに、臓器の働きも鈍くなります。
心臓や肝臓、腎臓などの働きが低下してくるようになり、さまざな不調が起きてくるのです。
また、体の免疫力も低下して病気にかかりやすくなります。
低体温状態から1~2℃低下すると、生命活動が低下し、生死の境に・・・。
人間は理想体温から5℃上の41.0~42.0℃になっても生きられますが、5℃下がると死んでしまいます。
つまり体温が低いということは、生命にとってそれだけ危険な状態なのです。
さらに低温が下がると精神的な活動も低下します。うつっぽくなったり、集中力が低下したり、ボーとして眠くなるなど、心の面にもトラブルが起こりやすくなるのです。
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| 体温で体の働きはこんなに変ります! | |
| 37.5℃以上 発熱状態 |
風邪などで発熱したとき、体内では外的や異物を攻撃する白血球の働きが活発になります。体温が1℃上がると免疫力は37%高まり、細菌やウィルスに対抗できる体になります。 |
| 36.5℃前後 理想体温 | 生命活動がもっとも活発になる体温。内臓などの活動を支える酵素の働きを活発化させ、細胞の新陳代謝を活発にさせてくれます。この体温だと免疫力も高く、健康を保つのに理想の状態です。 |
| 36.2℃以下 低体温 | 新陳代謝が不活発になり、排泄機能も低下して、むくみや便秘、肥満が起こりやすくなります。自律神経やホルモンバランスの乱れ、アレルギーなども誘発されます。がん細胞は35℃の状態を最も好むと言われています。 |
| 34.5度以下 危機的な低体温 | 体温が34℃になると、自分で自分の体が思うように動かせなくなります。これは海難救助で、生命回復ができるかを判別する体温でもあります。さらに33℃になると死が目前となり。山で遭難したとき幻覚が出てくる体温と言われます。 |
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隠れ冷えに注意!
多くの女性を悩ます「冷え」も、加齢とともに変ります。
20~30代によく見られるのは手足の末端などの体の表面は冷えているけれど、内臓など体の内側が温かいという「表面冷え」。
一方40代以上になって増えてくるのは大きく分けて2つのタイプがあります。
1つは、顔はほてって汗をかいたりしているのに、胸から下は冷たいという熱分布のアンバランスな冷えを「冷えのぼせ」と言います。
もう1つは、体表面は温かいのに、何となく寒く感じたり、お腹をこわしたりするタイプ。これは体の表面は温かいけれど内側が冷えているという、いわば「こもり冷え」です。
「足がぽかぽかするので、寝るときはつい布団から足を出してしまう」、あるいは「若いころの冷えが治った」と思い込んでいる人の中に、このタイプが潜んでいます。
この2つのタイプを「隠れ冷え」といいます。
どうして、このような状態になるかといえば加齢とともに生殖能力が低下してくる時期で、漢方では、これを「腎虚(じんきょ)」といいます。
このように体を温める力は加齢とともに衰え、高齢になると体の外側も冷える「全身冷え」になります。
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夏の冷え対策
冷えは冬だけの症状ではありません。
実に4割の女性が夏に冷えを感じています。
夏の冷えの大きな要因となっているのが利すぎた冷房です。
「体が無理なく対応できる1日の温度変化は7度前後とされています。ところが現代の日本の夏は、屋内外の温度差がそれ以上になることがざら。体温を調節する自律神経が混乱し、冷えをもたらします。
そもそも体は、暑いときには体表に近い血管を広げて血流を増やし、熱を逃がすように、逆に寒いときには血管を収縮させて血液を体の深部に集め、熱を逃がさないように働きます。
こうした反応をコントロールしているのが自律神経です。ところが、体が対応できる範囲を超えた温度差のある環境にいると、自律神経がうまく機能しなくなりアトピーやアレルギーなど肌や体の不調が起こってきます。
寒いと感じたときに収縮した血管が元にもどりにくくなり、「手足の先など体の末端部分だけでなく、感想肌になったり髪がパサついたり、お腹や背中などの体幹部まで冷えてしまいます。
大きすぎる1日の温度変化と、小さすぎる四季の温度変化。エアコンの普及で作られた環境が自律神経に負担をかけ、夏なのに冷えるという人を増やしているようです。
